心の病気における家族のサポート

家族の方にも知ってほしい基本知識

心の病気になった方の家族は、どのように接したらいいのかとても迷うと思います。

もちろん良い接し方を考えることは大切ですが、過度に責任を感じすぎないでほしいなと思います。

あまりに過敏な態度で接していると、本人がプレッシャーを感じたり心配させていることを申し訳なく思ってしまうこともあります。

家族がメンタルケアで心がけてほしいことをまとめてみます

頑張ろうとは言わない

本人が悩んでいる様子を見ると、励ましたいという気持ちが出てくる方も多いと思います。

ただすでに本人は必死に葛藤しています。

無理に元気付けようとすると、期待に答えられないことに限界を感じてしまうこともあります。

頑張ろうという言葉がポジティブに働く場合もあるので、かかりつけ医にも意見を聞いてみることがおすすめです。

普段通りを心がける

特に家に閉じこもりがちだったりすると、気分転換のために普段を違うことをしようと考えてしまいがちです。

旅行や外食などの外出、新しく何かを買って喜んでもらおうとする、といった感じです。

ただ、そういった本来楽しいことも満喫できないのが心の病気です。

そういった気遣いを喜べない自分を責めてしまうという可能性もあります。

あれこれ聞きすぎない

特にお子さんの場合は、学校でどんな問題があったのだろう、あの友達のせいではないかなど原因探しをしたくなる気持ちは非常に分かります。

しかし、原因が何なのかあれこれ聞くのは避けた方がよいです。

そもそも自分でもなぜ心の病気になってしまったのか分かっていないことも多いです。
ご家族から聞く必要はありませんが、ご本人が話したがっている、または話し始めたという状況であれば、ゆっくりと話し聞くようにしてください。

この時は自分の意見などを言う必要はなく、会話をするというよりも聞くと言う立場に徹する方がよいです。

否定しない、うなずくという点を心がけてじっくり聞いてみてください。

変化を感じたら、まずは情報収集から

少し様子がおかしいなと思ったら、まずはどのようにするべきでしょうか。

心の病気かなと思っても、すぐに病院を受診しなくてもよいと考えます。

まずは、普段と違う点を書き出してみて、それに基づいて情報収集をしてみましょう。

最後に覚えていてほしいのは、信頼できる人が近くにいるということだけで本人の精神的な安定につながるということです。

いろいろ考えてしまうとは思いますが、適度に距離をとりつつ寄り添うということを心がけてほしいと思います。