メンタルヘルスと脳内ホルモンの関係

メンタルヘルスに深く関わるホルモン

メンタルヘルスには、脳内ホルモン、神経伝達物質の分泌が深く関わっています。

神経伝達物質の量によって、その時の気持ちが浮き沈みしてしますのです。

これらの物質は、特定の成分の摂取や行動によって意識的に増やすことが可能です。

神経伝達物質の働きや特性を理解して、メンタルヘルスを整えることに役立ててください。

セロトニン

セロトニンは、幸せホルモンと呼ばれるように、心を安定させるために非常に大切な物質です。

逆にセロトニンが不足してしまうと、不安になったりパニックになったりする可能性が高まります。

うつの方には、セロトニンの分泌が少ない場合も多いです。

日光を浴びる、運動する、人と触れ合うといった行動で増やすことが可能です。

一方で、ストレスや疲れが溜まると分泌が抑制されてしまいます。

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは、いわゆるやる気に関わるホルモンです。

集中したり考えたりする際にも必要なのでも、こちらも日常生活に不可欠です。セロトニンを増やす働きもあるので、相乗効果が見込める物質です。

不足することはうつ病の原因となります。物事へ向き合う気力や積極性がなくなってしまうので、社会的な活動が制限されてしまします。

こちらも運動によって、増やすことが可能です。

セロトニンとノルアドレナリンは、不足するとうつになりやすくなることが分かっているので、うつの治療ではこれらの物質のコントロールが試みられます。

ドーパミン

前向きな思考をするために必要なのが、ドーパミンです。

快楽に関わる物質で、運動や学習への意欲をもたらします。

不足すると、嬉しいという感情が薄れ、人生に意味を見出せない、生きていて楽しくないという思考に陥ってしまいがちです。

一方で過剰に分泌されてしまうと、ギャンブルなどの依存症をもたらします。ある種の興奮状態をもたらしてしまうのです。

脳内ホルモンの特徴を知りつつ、現状を分析することが大切

セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンという三大神経伝達物質をご紹介しました。

単にセロトニンが不足しているだけであれば、不安といった感情にとどまりますが、全ての物質が不足してしまうとうつ病としての症状が出やすい状況です。

この状態が長引くと、さらにストレスを受けて、ストレスホルモンが増加してしまいます。

こうした慢性的にストレスがかかった状態は、脳に損傷をきたすこともあります。

脳内ホルモンを適度に分泌させるためには、やはり運動と食事、ストレスの解消という当たり前の結論に帰着するわけですが、その仕組みが分かると対処しやすくなるのではないでしょうか。