企業も見直しはじめたメンタルヘルスの重要性
本格化しているメンタルヘルスへの対策
自殺者数が年間3万人を超える日本において、メンタルヘルスの問題は個人の問題ではなく社会の問題と考えなくてはいけません。
近年は企業の役割についても、見直しが迫られています。
この記事では、企業は具体的にどのようなことができるのが考えていきたいと思います。
メンタルヘルスに取り組む企業側のメリット
近年まで重要視されてこなかったことからも明らかなように、経営戦略において従業員のメンタルヘルスはどうしても後回しにされてしまいがちです。
しかし、従業員それぞれの健康状態はもちろん、会社の人間関係は、業務の効率化に大きく影響します。
また、健康な従業員が増えれば医療負担も減りますし、気持ちよく働ける従業員が増えれば離職率も低下するでしょう。
メンタルヘルスへの取り組みは単に従業員のためというわけではなく、企業の経営戦略としても有効なのです。
企業ができる基本的な取り組み
管理職へのメンタルヘルス教育は徹底しましょう。
メンタルヘルスに関する講習の受講するだけでも、意識や考え方は大きく変わります。
50人以上の事業所において義務化されたストレスチェックはただ実施するだけでは意味がありません。
管理職と産業医がコミュニケーションをとることで、人事体制や仕事の配分といった現場の改善策に落とし込むことが大切です。
また、従業員が、管理職に一切知られることなく産業医に気軽に相談できる体制も整えましょう。
しっかりと対策をしていても求職者が出ることはあります。
復職までのフォローについては、産業医との連携、主治医の見解の確認、回復までの記録を心がけていくことになります。
復職した後も、産業医との面談、カウンセリングできる環境を準備しましょう。
外部サービスの利用
メンタルヘルスをサポートするためのウェブサービスを利用するのも有効です。
健康系のポータルサイトやポイントプログラムを利用することによって、従業員満足度が向上した企業もあります。
また福利厚生として、マッサージなどのストレスを緩和するサービスの利用料を企業側が負担してもよいでしょう。
企業による予防対策の実施
ストレスチェックだけではなく、全社員にメンタルヘルスに関するカウンセリングを実施して予防対策に力を入れている企業もあります。
やはり書面による定量的なデータではなく、面談を通した定性的なデータの分析を取り入れることの効果は大きいです。
特に大企業であれば、事業所ごとに面談を実施すると、各事業所の傾向が明らかになり対策を講じることができます。